業務内容ABOUT

検診の流れ

繁殖検診

牛群管理ソフトDairyComp305でリストアップした牛の繁殖状態をエコーを使ってチェックしていきます。直腸検査と同時に、BCSと肢の状態、便の状態も評価します。
検診終了後、データをソフトに入力して、現状確認、問題点の分析、改善策の提案を行ないます。

餌の評価

現在給与されている餌の状態を評価します。
TMRの混ざり具合やTMRの物理性は、餌の乾物摂取量に大きく影響する要因であり、牛の健康管理において非常に重要です。
定期的に決まった項目を評価して、調整しながら出来るだけ餌の均⼀性を保つようにします。

餌の担当者とのミーティング

餌の在庫状況や、現状の給与量、飼料原料のハンドリングや、飼料原料を混ぜる順番などについて話し合います。
餌づくりの担当者が持っている情報は、飼料設計において重要になります。

糞便の評価

糞便には、牛の健康状態を把握するために必要な多くの情報が含まれています。
糞便のスコアリングやダイジェスチョンアナライザーによって、アシドーシスや繊維の消化性、物理性を評価します。

反芻と衛生状態の評価

牛を観察しながら、反芻と牛体の衛生状態を評価します。反芻割合は、牛の健康において重要な指標です。
また、衛生状態は、ストールの寸法や敷料の量、ベットメイキングの評価に重要です。

ミーティング

現場で得られた情報を整理して、酪農経営者とミーティングします。現状を報告し、問題点を指摘します。問題点の中でも優先順位が高いものに対して、最も効果的な解決策を提案します。
酪農経営において解決すべき問題は多くありますが、その優先順位の決定と、現実的で効果的な解決策の提案が、私たちの重要な仕事になります。
その後の検診で、介入結果を評価していきます。

受精卵移植業務

受精卵移植には、牛群の遺伝的改良速度の加速と個体販売による利益の最大化という2つの効果があります。
遺伝的能力の高い牛からOPU-IVFによって受精卵を生産し、その受精卵を能力的に下位の牛に移植していくことで、牛群の生産性は加速度的に高くなっていく事が期待できます。
また、後継牛を残す必要が無い牛には、和牛受精卵を移植しその和牛子牛を販売する事によって、個体販売による売り上げを高めることが出来ます。
受精卵移植を牛群管理に取り入れる事によって、農場の生産性をより高める事が可能となります。

当社では、移植師がカラードプラー機能を備えた超音波機械を使って、全ての直腸検査を行います。
発情確認、排卵確認、移植時の黄体血流量と子宮壁の厚さを超音波検査で評価する事によって、レシピエント選定の精度を高める事が可能となります。
受精卵移植の需要は年々高まっており、将来的には、全ての顧客農場で受精卵移植を軸とした繁殖管理を目指しています。

OPU事業

2021年7月からOPU事業を開始しました。OPU(Ovum Pick Up)とは、経膣での採卵技術で、遺伝子を残したい高能力牛から採卵し、その卵子を体外受精(IVF: in vitro fertilization)して受精卵を作出します。

OPU-IVF-ETを繁殖管理に取り入れる事で、牛群の遺伝的改良速度が加速します。
当社では、ゲノム検査の結果において遺伝的に能力が高い牛をドナー牛として、OPU-IVF胚をつくっています。
その受精卵を遺伝的能力が低い牛に移植する事で、牛群の遺伝的能力を高めると共に、そのバラツキを少なくしていく事が可能になります。

近年、種雄牛の改良が進む中で、高泌乳化が加速しています。高泌乳化に伴い現場での牛群管理は、より難しくなります。そのため、当社顧客農場においては、現場での牛群管理と遺伝子レベルでの改良の双方から介入する事で、健康で生産性が高い牛群を目指しています。

子牛の下痢症コントロール

子牛の下痢症は、子牛の疾病において発生頻度が高く、哺育担当者が最も頭を悩ませる疾病です。
下痢症の予防は、子牛の健康管理において極めて重要であり、その後の肺炎予防や、初産の乳量にも影響する重要な管理になります。

下痢症予防は、初乳給与方法、衛生管理、栄養管理について現状の方法を確認し、その中で問題となり得る管理方法について、哺育担当者と話し合いながら、実践可能な改善策を提案していきます。
初乳給与方法については、初乳給与後の血清IgG濃度を測定し、FPT%を算出して評価します。必要に応じて哺乳作業に立ち会い、哺乳作業の衛生管理や子牛への給与乳の温度管理に問題がないかを直接確認します。初乳給与方法や、その他の管理方法に介入した後は、その後の血清IgGや、下痢症の発生割合をモニターして、その効果を評価していきます。

乳房炎コントロール

乳房炎の原因は、好発時期、感染細菌、搾乳工程の主に3つの情報から推測します。

最初に、好発時期は乳検データや乳房炎の治療履歴から特定します。例えば好発時期が泌乳初期の場合、分娩前後や乾乳期の飼養管理に問題がある可能性があります。

次に、感染細菌の情報はバルクや乳房炎牛の乳汁の細菌培養検査から得ることができます。主な感染細菌が環境性細菌の場合、牛床や搾乳時の衛生に問題がないかを考え、 また伝染性細菌の場合には感染個体の搾乳順序や搾乳手技に問題があるのではないかと疑います。

最後に、搾乳工程は搾乳手技、搾乳時のクロー内真空圧を搾乳作業時に立ち会い確認します。 搾乳手技は乳頭衛生や過搾乳に関わる部分を重点的に見ます。搾乳時のクロー内真空圧はVaDia(BioControl社製)という小型の機器を用いて測定します。 クロー内真空圧の異常は、ミルキングシステムの問題と関係することがあります。ミルキングシステムの異常が疑われる際には、搾乳していない時にミルカー全体の点検を行い、 そのデータからも乳房炎の原因を探っていきます。

これらの集めた情報から乳房炎の原因を推測できたら改善方法を考えていきます。改善方法は、その改善に関わる担当者と一緒に話し合い、牧場内で実行可能なものを考え提案します。
提案した方法の有効性をデータ分析によって検証します。大きな効果が認められない場合は、情報の確認や担当者との話し合いを再度行います。これらの作業を繰り返し行い、個々の牧場にあった最適解を考えていきます。

会社基本情報

                                               
会社名 株式会社ノースベッツ
代表 中村聡志
資本金 300万円
設立
2015年4月
えんがるベットサービスとして開業
2017年11月
法人化(株式会社えんがるベットサービス)
2019年4月
株式会社ノースベッツに改名
所在地 北海道紋別郡遠軽町寿町41-2 (Google map)
電話番号 0158-46-3634
FAX番号 050-3737-4937
従業員数7名(獣医師:4名 家畜人工授精師・移植師:1名 事務員:2名)
契約農場数 46農場
事業内容酪農コンサルティング業務
(飼料設計、繁殖検診、OPU/採卵、受精卵移植、乳房炎コントロール、農場講習会など)

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